最後のサプライズ采配

さすがに、翌日即座に「辞意」というニュースが出るとは。
しかしオカボンらしい、早い決断ですよね。


前エントリで「潔い決断を」と書きましたとおり、今回は大英断だと思います。
やっぱりこれで責任を取らなかったら、関係者やファン、
そしてそれこそ関西経済界(笑)にも示しがつかないでしょ。
采配が悪いとかそういうものじゃなくて、ケジメだけはつけてもらわないと。
そこは政治家と一緒。


心配しなくても、間違いなく10年以内に岡田再登板論は出てくるはず。
それまでしばらくの間、外からプロ野球を見ていただきたい。
オリックスでの数年間を除けば、阪神という狭い世界にしか身を置いてないだけに、
違った角度から選手を取材したり分析したりすることで、
未来の監督としての視野が広がることは疑いないと思います。
そのころに、タイガースが今ぐらいの戦力を保持できているかどうかは微妙ですけど・・・。



問題なのは辞意を伝えたタイミングなんですが、
思い出すのは5年前の星野監督のこと。
あのときは体調不良を訴えての勇退でしたが、日本シリーズには敗れました。
今回もこのあと、クライマックスシリーズが残ってます。
そういう早いタイミングで辞めるというのはどうか?という議論。


こればっかりは、クライマックスシリーズが終わってみないと何とも言えませんが、
選手たちの士気が完全に低下しきっている現状にあって、
さらにマイナスに働く可能性は大いにあります。
しかし、それはどっちみちダメだということ。ダメ元だから別にいいんです。


今は、このショックが逆に、
「カンフル剤の頓服」になることを期待しましょう。
ブッチギリVを決めて、意気軒昂なときに辞意を伝えた5年前とは状況が違います。


過去、岡田監督が窮地で年に1〜2度だけ行なってきたサプライズ采配は、
ことごとく奇跡的な好結果を生み出してきました。
今回も、そうなると思いたい。
打てる手はすべて打ちつくした上で、来週末の大阪ドーム
あの成績でも辞めない監督との器の違いを見せてもらいたいですね。