メッカの神話は崩れたのか?
何とも物騒な世の中ですなあ。
物騒だけじゃない、幼稚な世の中かもしれません。
いたずら書きの殺人予告で捕まる人続出。
おんなじガセなら「渋谷で殺人予告」とかじゃなく、
「墓場で生還予告」とかにすりゃええのに。
それはそれで怖いで〜。
さて、わたくしは個人的な理由で常滑にばかり注目していて、
ついついおろそかになってしまっていたわが地元・住之江のダイヤモンドカップ。
それと同時に開催されていた、丸亀の京極賞。
この2つの記念レースの売り上げが極めて興味深い結果になりました。
よそのブログ等でも検討されているとは思いますが、ウチでもちょっと紹介。
競艇データ界の西横綱・宮島競艇フリークスさんのデータ集を元にさせていただいております。
まず、住之江から。
売上額 利用者 返還額
14日(土) 946,987,500 86,523 34,230,600
15日(日) 872,216,200 82,901 34,116,400
16日(月) 866,532,400 79,059 0
17日(火) 839,343,600 82,038 0
18日(水) 1,175,407,400 104,509 0
19日(木) 1,501,100,600 125,443 0
6日間計 6,201,587,700 560,473 68,347,000
そして、丸亀。
売上額 利用者 返還額
14日(土) 924,250,200 96,374 0
15日(日) 1,099,568,900 110,116 0
16日(月) 856,354,500 99,707 3,256,000
17日(火) 834,059,200 105,665 0
18日(水) 1,104,526,800 119,442 0
19日(木) 1,364,180,700 143,455 0
6日間計 6,182,940,300 674,759 3,256,000
解りやすいように、売上げと利用者数の差額を取ってみましょう。
(住之江−丸亀)
売上額 利用者
14日(土) 22,737,300 -9,851
15日(日) -227,352,700 -27,215
16日(月) 10,177,900 -20,648
17日(火) 5,284,400 -23,627
18日(水) 70,880,600 -14,933
19日(木) 136,919,900 -18,012
6日間計 18,647,400 -114,286
売上額でいうと、競艇のメッカ・住之江が最後の最後、
やっとのことで丸亀を交わしきりました。
60億以上売り上げて2000万以下の差ですから、これは写真判定です。
フライング返還額を考慮してもその差1億円未満。
「利用者数」に関しては「入場者数」と異なり、電話・ネット・場外発売での投票者も含めますので、
(特に場外発売の利用者数など)極めてあいまいな数字ですが、
目安としてとらえるまでもなく、住之江の完敗。
(6/19 スポニチ関西版)
丸亀はこういう活況だったそうです。
(切れた下段は「施行者にとってはうれしい誤算になりそうだ」)
ということはどうやら、住之江が悪戦苦闘したわけじゃなく、
丸亀が大躍進を遂げた、という結論になりそう。
なぜそうなったのかというと、
やはり住之江がナイターだったというのが原因の全てだと思われます。
1)各地の競艇場はわざわざ夜に開帳するより、
昼間に開けたほうが(いろんな意味で)楽なのに決まってますから、
まず丸亀の場外発売に協力してくれた場が多かったこと。
昼間記念開催が2つあれば、それだけで場外が半減しますからねえ。
2)次にボートピア。
梅田・神戸新開地はもちろんとして、名古屋や横浜といった都会型のボートピアでは、
記念レース以外に住之江や尼崎の一般戦を発売する機会がもともと多い。
この2場は現在2号基準ですから、斡旋されるメンバーも他場より豪華で、
それだけに買い意欲をそそられます。
※追記)尼崎は今年度から1号でした・・・詳しくはこちら。
するとその分だけ他場の記念レースへの投資が減る、という三段論法。
ところが今回はその住之江が記念ですから、
丸亀からしてみればライバルが1つ減ったのと同じ。
3)最後に、日曜日の住之江ナイターの発売時間帯。
住之江は「日曜日はお早くお帰りになって、家族でお過ごしください」
という建て前のもと(たぶん実情は周辺住民との取り決めなんでしょうが)、
日曜日だけ最終レースを1時間早めて、7時半ごろとしています。
これが完全に仇になった結果が、2日目の売上額逆転に出ていますね。
まず、ややこしい。
昼間開催が終わって「じゃあ住之江のナイター見ようかな」と思ったら、
もう既に8Rの締切が近づいてるという時間帯なわけで。
日曜日のそういう事情が把握できている人でも、
4時ごろにどっち買いますか?と言われたら、
銘柄や好調選手が集う昼間開催の終盤レースに目が向くのは自然な話ですからねえ。
しかも一部の場外発売場では「リレーナイター」という形式を取って、
昼間開催が全部終わってからナイター発売がスタートとなりますので、
日曜日の住之江の取り分がそれだけ少なくなるのは必然です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こうしてみると、丸亀の京極賞が大成功に終わったからといって、
胴元の皆さんには「ワシががんばったからじゃ〜〜」と手放しで喜ばず、
来年以降に向けてさらなる営業努力を続けて行ってもらいたいものです。
とりあえず、目標売上額との差額6億8千万は有効に使ってくださいね(笑)。
それから丸亀が導入をほぼ決めているナイター開催についても、
例えば記念開催だけは昼間にやったほうが効果的かもしれないとか、
そういう分析もいちおう検討しておいたほうが良いのではないでしょうか。
個人的な感覚でひと言付け加えるならば、
対岸の児島競艇や、同県の高松・観音寺競輪とは、
できるだけ仲良く(競合しないように)、話し合って日程を組んでいただきたい。
去年の京極賞にいたっては、前半4日間が、高松記念競輪「玉藻杯」とモロ被りでした。
そんな日程組んで助かるのは旅打ち好きのマニヤだけですので、
ぜひともそんな共倒れはなくしてほしいと切に思います。
(どちらかがライバルをを潰しに掛かったのならそれはそれですごいことですが。)
住之江はとにかくまず日曜日の発売時間を遅らせることでしょう。
今年から土曜日だけは平日と同じ時間帯になりましたが、
日曜日も当然8時半終了にすべき。
関西圏の競艇ファンの中には、JRA優先の客も非常に多いですし、
「阪神のデーゲーム見るんや」というわたくしのような人もいる。
そんな中で、自分たちが優先的に見てもらえる時間帯をわざわざ短くするのは
これはもう完全に自殺行為です。
決してわたくし、住之江が「競艇のメッカ」の名に胡坐をかいているとは思ってません。
場内イベントなどは連日それなりにがんばっているわけですから、
あとは根本的な客層・ニーズの分析という基本的なことに立ち返るのが肝腎ではないでしょうか。
わたくしなど、
「野球のナイターが終わってから競艇のナイター打ちたいなあ」
などととんでもないこと考えてますけどね(←バカ)。