殺伐としているかもしれないこの世で

もはや、日本国中にさえ安全な場所はないのかと思わせた秋葉原の事件。
先日は大阪駅でも無差別の傷害事件が起こりました。

今の世の中、孤独感・寂寥感にさいなまされている人はたくさんおられます。
劣等感とか、負け組意識とか、不平不満にしてもそう。
しかし、もしも、もしもあなたが、
そういう鬱勃とした気持ちを、暴力という手段で開放しようとしているならば、

その前に一度見ましょう「ちりとてちん」。
第２巻が、いよいよ本日（６／２５）発売になりましたよ！

ちりとてちん 完全版 DVD-BOX I 苦あれば落語あり(4枚組)

ちりとてちん 完全版 DVD-BOX II 割れ鍋にドジ蓋

ちりとてちん 完全版 DVD-BOX III 落語の魂 百まで

ＤＶＤ−ＢＯＸを全部揃えるのは高いという方は、全国のＴＳＵＴＡＹＡほかでレンタルもできます。
この世の中には、順ちゃんのような大親友も、草々にいさんのような心酔できる人もいないかもしれません。
でもそう思うあなたには、このドラマ自体がきっと順ちゃんや、草々の代わりになってくれるはずです。

五木ひろしの「ふるさと」を愛してやまないお母ちゃん。

あれはええ歌や〜。
誰にでもふるさとはある、帰る場所はある。当たり前のこと言うとるだけやねん。
当たり前やからこそ胸に沁みるねん。
無理せんでもええ、つらくなったら帰っておいで〜。
言うなればぁ、ふるさとを離れる人、離れた人への応援歌やなあ。

もし喧嘩で家出したとしても、親者人が今もご存命であるのならば、
勇気を出して一度帰ってみてはいかがでしょうか。
きっと今よりはいいことが起きると思いますよ。

「隕石のしわざや、思うてあきらめ！和田Ａ、和田Ｂのこともね。
　あんたが和田キヨミなんもぉ、この町に住むことになったんもぉ、
　おんなじクラスに和田キヨミがおんなるんもぉ、全部隕石とおんなじや。
　天から降ってきた災い、天災や！そう思うてあきらめなれ」

これはもちろん落語「天災」が出典。
ちょっと音質悪いですが、草原にいさんの実の師匠である故・桂吉朝師匠の口演でお楽しみください。

この「天災」の心得は実に難しいですよねえ。というかこれを認めてしまったら、
小嶋敬二の富山記念惨敗で大損しても、横西奏恵に２マークで強烈ツケマイ食らっても、
福原忍がスリーバントで指挟んで骨折しても、
全部天災やと思ってあきらめないといけないことになりますが（笑）、
できるだけ他人のせいにしてみない、他人の仕業ではないと思いたい、
そういう生温かい心がけというのは常に持っておきたいものです。

「ちりとてちん」オリジナル・サウンドトラック

ドラマ中、泣かせどころで頻繁に使われたこの曲。タイトルが非常に面白い。
「ひとりじゃないよ」は他曲にも例はありますが、「ひとりじゃなかったよ」が上手いです。
ずっと独りぼっちだと思ってたかもしれないけど、
事が起こってから、キミは本当は独りじゃなかったんだよ、という言い方をされるとこりゃ厳しい。
励ましや慰めにも使えますが、逆に、
自分勝手な行動をとっても必ず悲しむ人がいるんだよ、という戒めの言葉としても使えますね。

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長々と書いたけど、「ちりとてちん」はきっとあなたの悩みや苦しみを和らげてくれるドラマです。
他人に「優しい人」「優しくありたい人」、「優しくなりたい人」、
そして「優しくなれない」人は、ぜひともＤＶＤを見てください。
逆に、「優しくなったら負け」という哲学の方には時間の無駄だと思います。

まあ、あんまり難しいこと考えずに、
このドラマで適当に笑って泣いてしてくれたらそれで十分なんですけどね。
で、もし興味を持ったら、上方落語も楽しんでくださいね。